不戦の誓いか 2016 2 14

書名 戦わない軍事大国アメリカ
著者 日高 義樹  PHP研究所

 アメリカは、戦わない軍事大国になってしまったのか。
いくら強大な軍事力を持っていても、
戦意がなければ、その軍事力はないに等しい。
(以下は、引用です)
 オバマ大統領は、2015年春、
アメリカ海軍の総司令官として、
アメリカ海軍部内では原子力問題だけに詳しい、
アメリカ海軍原子力推進機関部長のジョン・リチャードソン海軍大将を任命した。
(中略)
 こういう発表があったとき、
その前任者で退役が決まっていた、
ジョナサン・グリナート大将は、
「ウォール・ストリート・ジャーナル」に、こう書いた。
「オバマ大統領の今度の決定は、
アメリカ海軍に魚雷攻撃をかけ、沈没させてしまうようなものだ」
(引用、以上)
 こういうニュースは、日本にとっては頭痛の原因になりますが、
独裁国家や強権国家にとっては、「うれしいニュース」です。
 ただ、このような決定は、予想の範囲内でしょう。
オバマ大統領は、リベラルと言われる民主党でも「最も左派」と言われていました。
 このような政治的立場は、日本の分類で言えば、
社会党に近いと言えるでしょう。
 つまり、反戦平和の社会党の党首が、
不戦の誓いを立てることは、ごく自然なことでしょう。
 話がそれましたが、このような決定は、
独裁国家や強権国家には、「うれしいニュース」ですが、
アメリカに安全保障を依存する日本には、「危機的なニュース」です。
日本は、「自分の国は自分で守る」という国防体制にすべきです。
 未来の歴史家は、こう書くでしょう。
アメリカは、唯一の超大国であったが、
実際は、同盟国を守ろうとしなかった。
その意思が欠けていた。
心の中では、「不戦の誓い」を立てていた。

謝罪外交 2013 8 18

書名 いつまでもアメリカが守ってくれると思うなよ
著者 古森 義久  幻冬舎新書

「謝罪外交を繰り返すオバマ政権」
 これは、この本では、43ページから始まる、
「オバマの謝罪外交」というところを読めば、
そう思いたくなるでしょう。
 確かに、ここに掲載された一連の演説を読めば、
共和党が、オバマ氏の演説を、
「謝罪外交」とか「謝罪の旅」(外国訪問)と非難する理由があります。
 著者によれば、オバマ氏は、
アメリカの従来の「あり方」には、
むしろ批判をぶつけることが多いという。
 アメリカの超大国としての実績でさえも、
あえてミスや欠陥を指摘して、
事実上の謝罪をするという傾向がちらつくのだと指摘します。
 これは、よく言えば、「謙虚である」と言えるでしょうが、
悪く言えば、「自虐的」と言えるでしょう。
 謝罪外交といえば、日本政府の「お家芸」でしたが、
時には、オバマ氏の方が、それを上回り、
日本人としては、びっくりでしょう。
 もしかすると、日本人は怒るかもしれません。
「日本の『お家芸』をオバマ氏に奪われてしまった」と。
これを「生きがい」している日本の政治家もいるからです。
 もう少し、この本から引用しましょう。
「軍事力を忌避し、軍事力の効用を認めたがらないオバマ大統領」
 オバマ大統領は、そもそも軍事力が嫌いだ。
アメリカの国政レベルでは、そんな認識がよく語られる。
これは、保守派だけからの評価ではない。
与党の民主党側にも浸透した認識だと言える。
(引用、以上)
 多くの日本人は、
「なんだか、オバマ氏という政治家がわからなくなった」と思ったでしょう。
 オバマ氏は、リベラルと言われる民主党の中でも、
「最も左寄り」と言われることがあります。
 つまり、日本の政治家でたとえれば、
社会党の党首がアメリカ大統領をやっているようなものです。
 そう言えば、今は、社会党という政党はありませんから、
オバマ氏は、社民党の党首に近いと言えば、よくわかるでしょう。
 だから、オバマ大統領と安倍首相は、馬が合わないと言えます。
安倍首相は、保守政党と言われる自民党の中でも、右派と言われています。
 片方の政治姿勢が社民党の党首に近く、もう片方が保守政党の右派では、
首脳会談は、どうやっても、うまく行くはずがありません。













































































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